ISSUE DRIVEN
I read the Book of ISSUE DRIVEN that was written by Mr. Kazuto Ataka. I am very impressed.
安宅和人氏の本 『イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」』 を読んだ。
たとえば、以下のようなよく言われがちがなこと
- 重要なのは how to ではなく what だ
- 価値(たとえばお金とか...その他いろいろ)を生むことに時間を使え
- 優良顧客の20%にフォーカスせよ
- 優先順位を考えてとりくめ
これらの一見まとまりのないあれこれに共通する根っこが 「イシュー度」x 「解の質」のマトリックスで説明できる、という内容の本。 「イシュー度」が十分に高くその中で「解の質」が高くできることを選択して取り組むべし。 そのことを検討しないでいきなり作業をはじめてしまう(「犬の道」)は、結果として十分高い価値を発揮できなくなる確率が高い、という話。
ただ、自分の状況にこれを応用しようとしたとき、 イシュー度の高さの判定はそれなりにできるけれど、 それらの一定以上のイシュー度のあるアイテムのうちどれが「解の質」の高さが確保できるかの判定はとても難しいと感じた。 解の質は自分が使えるリソースをはじめとしたいろいろなパラメータに関係しているため、その見きわめはとても難しい気がします。
本の中では「答えが出せる見込みがほとんどない問題には手を出さない」とか過去の天才(ファインマン、トネガワ)がそれらの判断力が優れていることがポイントといった話を出すだけで、「解の質」を判定するために使えるようなツールは示していなかったと思う。 つまり、それの見極めができなければ、「イシュー度」 x 「解の質」マトリックスによるとりくむべき課題選択手法を使ってもそこから正しい課題を選べないわけで、まあなんというか、言うは易し...ではあります。
とはいえ、自分が置かれている状況でより高い価値を発揮しようと様々な情報を検討しているなかで 何がなんだかわからなくなったときに 立ち返るべき一番基本のモノサシとして「イシュー度」 x 「解の質」マトリックスが有用なのは間違いないと思う。 これはとてもすばらしいツールですね。